教育力の一つに、「研究が面白くて仕方がないと感じていること」を挙げたい。教師の中には研究をしない人もいると思う。たとえば自分がある程度の知識を身につけて、それを卸問屋のように年の若い未熟な人たちに「卸して」いく。そうすると別に研究を深めなくても、教師は一応

admin2023-02-16  33

问题     教育力の一つに、「研究が面白くて仕方がないと感じていること」を挙げたい。教師の中には研究をしない人もいると思う。たとえば自分がある程度の知識を身につけて、それを卸問屋のように年の若い未熟な人たちに「卸して」いく。そうすると別に研究を深めなくても、教師は一応できるわけである。その教え方の効率が良ければ、それで問題がないともいえる。
    ただし長い目で見たときには、その教師自身が研究者でもあるという一面を持っているほうが、いい教師になるという実例を私は見てきている。
    教師というのは自分を殺して生徒を育てることに徹する切ない仕事だと決めつけてしまうと、その教師はある意味で頭打ちになってしまう
    いま中学、高校ではとくに、大学院まで行った人を教員として採用する傾向が強くなっている。修士課程を出たことを条件にする学校が増えているのだ。大学院で学んだ人の良さをあげるとすれば、それは研究ということが多少とも身に付いていることだろう。学部で卒論を書くということでも勉強にはなるが、まだ「レポート」の延長線にあるものだと思う。
    しかし修士論文ともなると、いわば普通の就職を断念して、二年問すべてそれに賭けた成果ということになるので、かなりしっかりした論文を要求される。修士論文を書くうちに、研究者的なアイデンティティを持つことができるようになる。研究者としての生活を送ってみるというのは、長く教師をやっていく上では大きな知識の源になる。単に、そのときに得た知識が活用できるというだけでなく、常に自分がいま教えようとしている知識のもっと奥、もっと裏、大本を調べようとする態度が身に付くということである。
    あることが教科書に書いてあったとする。それが問違いではないにせよ、本当にそれだけなのか、学説はいまどうなっているのか、というところまで調べたりするかどうか。
    現在の学術研究の動向には非常に激しいものがあって、かつて本当だと思われていたことが、いまは違うということがよくある。教科書は当然、________わけだ。教科書はできるだけ問違いの少ないところで、穏やかに書こうとするので、どうしてもつまらなくなる嫌いもある。独自性の強い学説は、取り上げられにくい。
    その中で非常によく研究している教師がいると、たとえば「一般的な通説はこうである。しかしこういう角度の説もあって、なかなか面白い。まだ一般性を得るには至っていないが」といった説明をする。すると、子どもも多角的なものの見方がで」きるようになる。
    単に唯々諾々と聞く姿勢ではなくて、一つのことをいろいろな面から見ることができる力、この視点移動力を子どもたちに身につけさせたい。そのためには教師自身に、そのように問題を掘り返して、新たな角度から見る習慣がほしい。それが研究者的な態度ということになる。
    たとえば、言われたことを覚えて再生してみせるのが大学入試程度のレべルだろう。しかし大学院を修了するときの論文というものは、そういうものではない。第一次資料に戻って調べるという態度も、また研究者的である。教科書に書かれている文章の前に論文、さらにその前に原資料があるのだ。
    論文というのは、ふつう大本の資料にさかのぼって、たとえば古文書が読め、『源氏物語』でも元の文章からしっかり自分なりに全部読んで判断し、独自の視点から分析することによって、まとめられる。論文へのプロセスが研究である。そのようなレベルにまで大学四年間で達するのは、なかなか難しい。________、プラスアルファの学力をつけた人を教師として求める傾向が強まっているのだ。ただ、大学院に行く傾向の人がコミュニケーションが得意かというと、これは別問題だ。一般の社会人として通用しにくいタイプの人もいる。その意味では、大学院出が必ずしも、先生に向いている人間かということについて、私は疑問を持っている。
    けれども、もし人間性が豊かでコミュニケーション能力もある人が大学院へ行って、二年ぐらい過ごした場合は、たいへん有効なのだ。
    研究とはどういうものか。まず自分自身でテーマを見つけて、________。ただ単に調べるだけでは不十分だ。四六時中それについて考え、あるいは調べることに習熟することによって、次に何を調べればいいのかわかってくるのだ。
    だから、たとえばGoogleで調べて情報を得て、それをばっと右から左というので。は、研究とはいえない。情報を自分なりの角度で再編成して、自分の概念を提示し、同時に資料の発掘を行う。いままで研究対象になったことがないようなものが対象になれば、それはすぐれた研究となる。
    もう一つの基本的な要件は、先行研究をきちんと踏まえるということだ。いままでの研究成果をチェックして、どういうふうにその問題が語られ分析されてきたのか、ということを押さえ、そのうえに立って新たな、もう一段上の論を展開する。勉強ができる能力とともに、自分で新たな視点を提示できるオリジナリティもまた要求されるのが、研究者的な態度というものである。
「視点移動力」とはどのような能力か。

选项 A、すばやく情報を収集する能力。
B、短期間で幅広い知識を得る能力。
C、教えられたことを正しく覚える能力。
D、一つのことをいろいろな角度から見る能力。

答案D

解析 参照“一つのことをいろいろな面から見ることができる力”和“新たな角度から見る習慣”来回答这一问题,答案是:“一つのことをいろいろな角度から見る能力”(从多元角度看一个问题的能力)。
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