人生を語らず 電車のドアが閉まる間際だった。車内がざわつき、見ると家族づれが大慌て。うっかり降り損ねそうになったらしい。周りもハラハラ顔だ。と、後方から「待て」の声。研修中だろうか、ホーム側の安全確認に懸命の若い車掌を、先輩らしい(69)車掌が冷静

admin2023-02-16  20

问题                                     人生を語らず
    電車のドアが閉まる間際だった。車内がざわつき、見ると家族づれが大慌て。うっかり降り損ねそうになったらしい。周りもハラハラ顔だ。と、後方から「待て」の声。研修中だろうか、ホーム側の安全確認に懸命の若い車掌を、先輩らしい(69)車掌が冷静に制した。
    無事降りたのを見届けてホッとしたら、自然と若い車掌へ目がいった。制服姿が初々しい。でも車内放送は落ち着いた口調。巡回の背中も堂々としている。求められる安全にキャリアは関係ない。そんなプロの自覚を受け継いでいるのだろう。
    新しい世代にパトンを託し、高度成長以降の世を築いてきた人たちの多くがきょう定年を迎える。7百万人とされる団塊世代の大量退職の2年目。玄関を出る足取り、通勤路の風景、見送る家族、どれも特別にちがいない。
    ただこれで荷をおろせるかどうか。旅行、金融一と多くの業界が熱い視線を注ぐ。書店にはボランティアや地域活動を勧める定年後のノウハウ本。起業を促す、脱サラならぬ「卒サラ」という言葉もある。
    「定年の延長決まり妻元気」。第一生命のサラリーマン川柳にある作品だ。家でのんぴりしようにも歓迎されるかは微妙らしい。大変だが、せき立てられず自然体でわが道をいけるよう、いずれあとに続く一人として願う。はなむけに団塊の一人、吉田拓郎さんの歌を。「今はまだまだ人生を語らず目の前にもまだ道はなし越えるものはすべて手さぐりの中で見知らぬ旅人に夢よ多かれ」(「人生を語らず」)
「無事降りた」のは誰か。

选项 A、私(筆者)
B、若い車掌
C、サラリーマン
D、家族づれ

答案D

解析 前文中有“家族づれが大慌て”,因此选D。
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